アパレルにおける生産性とは??

2017/01/30

今日の東京は日中、本当に暖かかったですね。こう暖かく、風が強いとそろそろ花粉の時期が到来かとビクビクしています。

今日1/30、新宿である出版記念の公演会が開催されましたので行ってきました。(ここではあえて主催者の意図で「公」演会としてます。文字通り壇上で劇をしていました。)更新のたびに必ずブログチェックしてる、ちきりんさんの公演会です。

去年の11月に出版された「自分の時間を取り戻そう」という生産性に特化した本のお話を聞ける内容だったんですが、公演の最後にあった参加者との質疑応答時にちきりんさんが、アパレル業界の生産性について触れた箇所があったんです。それについて少し。


だいぶ端折って言うと、ファッションのレンタルサービス(具体例に出したのはバッグのレンタルサービス)の生産性ってすごく高いですよねって話。ここでいう生産性が高いというのは、レンタルサービスがもたらす価値が凄く高いよね、ってこと。

一般的に生産性が高い=効率よく物事を進めるか、と解釈する人がいますがここでは違います。ちきりんさんの唱える生産性とはアウトプット(成果)をいかに最大限引き出せるか(出来る限り最小の努力で)、が大前提にあるのです。

そこでこのファッションのレンタルサービスの生産性の高さが際立っていると氏は言うんですが、掘り下げてみると、、、

①パソコンやスマホで家にいながらレンタルしたいアイテムを選べる点(いちいちお店に出向く必要なし)
②日々の手入れや置き場にも困らずに必要な時に借りられる(断捨離する必要なし)
③一度に大きなお金を払う必要がなく負担が少ない(お金は大事)
④色んなデザインをTPOに応じて借りられる。(冠婚葬祭、デート含めて1つのバッグでやりくりするのは無理がある。)

少なくともこれくらいは生産性が高い理由が挙げられるわけです。
特にこれらのアイテムがいわゆるハイブランドでエルメスやらヴィトンのアイテム(付加価値が高いアイテム)ともなれば、その生産性の高さがより際立ちます。何万円もするバッグや靴を買ったはいいが、特別な日とデートの日でしか使わないなら勿体無いことこの上なし。タンスの肥やしとはこのこと。だったら最小限の経費で毎回新しいデザインのバッグで出かけたら気分良くないですか? って話。

コレクターの方が、「集めることに意味がある」と主張しそうですが、集めた上で何か価値を見出してくれたら収集することも生産性があることと認識されるんですが、今のところ自らのクローゼットやら靴置き場を見て何も見出していないのを見ると、生産性ゼロであります。
むしろ余計な場所をとって、それがために広い家に引っ越し、無駄な家賃を支払っているとなると、生産性がマイナスな状態に。その昔、母親からよく「あんた!これとこれ、似たようなもの持ってるやないの!!」と注意されたものですが、あれも生産性を考えたら「仰せの通りでございます!!生産性のないことを、むしろマイナスなことをしてしまってすいません!!」である。

アパレルでの生産性の高さを考えると、今後アパレルメーカーがレンタルサービス会社専用に商品を作るなんてスタイルも十分ありえそう。それだと完全受注で完全買取してもらえ在庫の心配もないし、しっかりいくらでサービス会社に卸すのか、価格設定さえしてしまえばセールで無駄に粗利を削ることもなくなるわけだから、予算や売上予測も立てやすそう。
逆にアウトレット用の商材を作っている今のアパレルほど生産性の低いものはないと思われます。初めから値引きされたと見せかける赤札で商品を投入して、売れなければさらに値を下げて粗利を下げる。服一枚を作る過程は、アウトレット用も正規のお店用も同じなのに。ああ、ダメな業界。


何はともあれ、いろいろ考えさせられる生産性の高い公演会でした。また本を読み返します。と、同時に自分自身の日々の行動の生産性も高めるようにしないと。


生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの
伊賀 泰代
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